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本のご紹介

原発労働者 (講談社現代新書) という本があります。
著者は、シンガーソングライターでもある寺尾 紗穂さんです。

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この本を読んだきっかけは、まずアビエルトにLIVEツアーで来てくださった寺尾さんの唄を聴いたことと(そのとき、お店のスタッフとして馳せ参じていたので)、
原発労働者の闇を命がけで炙り出し続けているフォトジャーナリスト樋口健二さんの信念を引き継いでいくためでもあるという寺尾さんの想いに動かされたからです。

樋口さんと寺尾さんのお二人に共通して言えることは、「あの福島の事故があったからではなく、平時からの原発に関する問題から逃げずに立ち向かっている」事です。

「原発労働者」では、複数の原発労働者に著者が話を聞きに行くという構成になっています。
そこには、知らなかった現実が、まるで無意識に臭いものに蓋をしてきた我々の心の深部に棘を突き立ててくるような本当の現実が、書かれています。

見捨てられていく労働者という側面からから見えてくるもの・・・。
そして、こうした様々な問題が、実は点と点で存在するのではなく、線になり、面となっていく・・・。

大槻さんがアビエルトの本棚にも置いてくれていますので、ご興味ある方はぜひ読んでみてください。


下記は、序章より引用です。

【平時の原発労働を知る】

日本に地震があるから、津波があるから、ではない。
安全基準が信用できないから、放射能が漏れると怖いから、でもない。
今から私がスポットをあてるのは、
チェルノブイリや福島のような大事故となった非常時の原発ではなく、
平時の原発で働き、日常的な定期検査やトラブル処理をこなしていく人々だ。
彼らの視点に立つことで、社会にとっての原発、ではなく、
労働現場としての原発、労働者にとっての原発、といった角度から、
原発をとらえなおしたい。――序章より


さて、話はまったく変わりますが、
yuさんブログであんまりかわいかったので、猫のくうちゃんをご紹介。(笑)

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by kazeashi | 2017-12-07 12:32 | THE KAZEASHI
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